ネロリの朝

60代からの暮らしと、朝時間や山をゆっくり綴るブログ。

母のことを覚えてくれる人がいた朝

我が家の向かいには、おしゃれなデザイナーズションがあります。敷地手前に大木が数本あるため、専任のスタッフが数名いて、毎朝、家の前もお掃除してくれています。

昨日の朝、家を出たときのことです。お掃除をしているスタッフの男性に、声をかけられました。

「おばあちゃん、お元気ですか?」

“おばあちゃん”というのは、わたしの母のことです。

母が施設に入って、4年になります。  最近は、母のことを聞かれることもほとんどなくなっていました。だから、少し驚いて、そしてとても嬉しくなりました。

母は元気なころ、よく家の前を掃き掃除していて、その方とも顔を合わせていたようです。「いつも明るくて、とてもお元気でしたよね」そう言ってもらい、ああ、今でも母のことを覚えていてくれる人がいるんだな、と  胸がじんわりしました。

そういえば、元気な頃の母は、家の前を掃きながら、ときどきスタッフさんと話していたことを思い出しました。

母と同居していたころは、正直なところ、大変だと思うことの方が多かったです。気が強く、わがままで、振り回されることも多くて。認知症になってからは、それがますますひどくなりました。

でも昨日、母のことを懐かしそうに話してくださる方と出会って、ふと思ったのです。わたしが見ていた母は、そのほんの一部だったのかもしれないと。

わたしが通っている朝のラジオ体操会にも、母のお友だちがいて、たまに「お母さま、お元気?」と聞かれることがあります。

わたしの中では、どうしても認知症になって衰えた母のイメージが強いのですが、元気な頃の母は、明るくて、活発で、とても社交的でした。スポーツジムに通い、コーラスを楽しみ、友だちとのランチや旅行に出かける人でした。

人には、いろいろな顔があって、そしてその人は、誰かの記憶の中に、ちゃんと残っている。そう思うと、少しだけ、心があたたかくなりました。

認知症が進行した母は、今、腰痛のためベッドから動けず、寝たきりの状態です。もし、母に、この話を伝えてあげられたら、どんなにうれしいでしょうか。

友人というわけでもなく、朝の掃き掃除でときどき顔を合わせる方。それでも、こうして母のことを覚えていて、気にかけてくれる人がいる。

明るかった母の笑顔を思い出しながら、あらためて思いました。母は、たしかにこの街で生きていたんだな、と・・・。

清々しい朝の空気が、大好きです。

読んでいただき、ありがとうございます。いつの日か、わたしが母のようになった時、この街で、わたしのことを覚えていてくれる人がいるかしら、なんて思いました。

今日は、ジミ夫と一緒に絵画教室。今朝の東京は雨ですが、楽しんできます。皆様もどうぞ良い1日を・・・。

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